【疑惑】TVの盗聴器発見番組はやらせか?
「お宅から盗聴電波が出ています!」
といって、盗聴器発見業者とTVクルーが盗聴現場に入り、ハンディの受信機を持って隈なく探しているとやがて受信機のスピーカーからハウリングが鳴り響き、更に探査範囲を狭めていくと、仕掛けられていた盗聴器を発見します。
おなじみの光景ですね。
1990年代半ば頃、「盗聴バ●ターズ」という商標で盗聴発見業の代理店が、全国各地で雨後の竹の子のように増えた時期を境に、一種の盗聴ブームが沸き起こりました。そのころTVで「盗聴特集」が組まれ、視聴率がとれる番組として人気がありました。
ブームが落ち着くと番組の数も減少してきましたが、それでも定期的にTV番組で「盗聴特集」が放映されています。
なぜかというと、今でも視聴率が取れるからなのです。
TVだけを見ていると、あちらこちらで盗聴器が仕掛けられていて「もしかして自分のところにも?」と不安になることもあります。
ところで、どうやって盗聴電波を見つけて突撃取材ができるのでしょうか?
私のところでも過去数回、TV取材を受け盗聴現場に立ち入ったことがあります。
流れを、簡単に説明します。
TV番組スタッフがHPなどで盗聴発見業者を探し、番組で「盗聴特集」を組むので実際に盗聴器を発見・撤去するところを撮りたいという旨の連絡が入ります。
いきなり、盗聴電波を見つけて突撃取材は当然無理なので、7日~10日程の準備期間を頂きます。
何をするのかって?
盗聴器から出ている電波は、非常に微弱で電波の出ているところの数十mくらいまで近づかないと受信できません。しかも、どこに仕掛けられているかわからないので、歩き回って探すにはあまりにも時間がかかり過ぎるので、時間をかけて盗聴電波が出ている場所を事前に探しておかなければなりません。
いいおっさんが受信機をもってアンテナを振りかざして街中や住宅地をふらついていたら、100%怪しい人物だと思われます。
そこで、効率よく盗聴電波を拾うために車を使います。
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こうやって、事前に盗聴電波の出ている場所を5,6箇所位特定しておきます。複数個所を押さえておかないと、例えば、一箇所だけだと、不在だったり取材拒否されると番組が作れなくなるからです。
取材当日は、TVクルーと一緒に車に乗り、前もって特定した盗聴電波の発信源のところを順番に回ります。
発信源に近づくと、車に積んでいる受信機から突然、会話音声やTV音声が流れてきます。車のスピードを落としゆっくりと付近を走行し、受信感度が一番いいところ(電波が強いところ)で、車を止め外に出て、ハンディ受信機とおなじみの八木アンテナで、発信源を突き止めそこに突撃取材をかけます。
100%取材OKという訳にはいきません。いくらTV取材とはいえ怪しまれたり、場合によっては盗聴器を仕掛けた本人もいる可能性もないとは言えないので、大きなトラブルになることもあります。
結論は、
私の経験上、また私の知る限りにおいては、やらせは一切ありません。